貴乃花親方の相撲協会退職騒動の余波で、元貴闘力関がクローズアップされてますね。
貴闘力は、貴乃花親方と同じ藤島部屋(のちに改称して二子山部屋)出身で、貴乃花親方の兄弟子にあたる人で、今では貴乃花親方の親しい友人です。
元大関貴ノ浪(故人)とも親交が深かった人です。
貴乃花本人のことや、相撲界の実情もよく知っているので、協会メンバーの言葉の裏を読んでズバズバと翻訳してくれうので助かります。
「貴乃花って協調性ないしな」というポロリの本音が漏れるのも面白いですw
現役時代は元横綱・曙キラーで、そこそこ強かったのですが、相性の悪い上位力士も多く、残念ながら大関になることはかなわず、関脇どまりでした。
引退後は、一時期プロレスラーに転向していました。
簡単なプロフィールを確認しましょう。
本 名:鎌苅忠茂(かまかり・ただしげ)
身 長:181cm
体 重:148kg(大相撲現役時代の公表値)
誕 生 日 :1967年9月28日(2018年で51歳)
出 身 地 :兵庫県神戸市
私もリアルタイムで貴闘力をテレビで見ていました。
勝ち越しや負け越しを行ったり来たりでハラハラさせられることが多かったので「強い力士」とは一概には言えなかったのですが、敢闘賞をたくさん取っていたことを覚えてます。
若貴ブームが去って、相撲中継をあまり見なくなるとともに私も貴闘力のことはちょっと忘れかけていたのですが、まさか今回の貴乃花親方騒動でふたたびテレビで顔を見るとは思ってませんでした。
元気そうでよかったです。
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野球賭博で借金、しかも親方に肩代わりさせる
…………と、思ったのも束の間、今回調べてみたら、貴闘力のその後のすごい混乱していたことを知りました。
まず貴闘力は2003年35歳の時に引退後、大鵬部屋の部屋付き親方となります。
その後、部屋を継承し、「大鵬部屋」を「大嶽部屋」として引き継ぎ、大嶽親方となりました。
いやー良かったですね、力士もやはり他のアスリートと同じで、肉体的限界が早く、若くして引退しなければなりません。
「親方」になれば相撲協会から弟子ひとりいくらの助成金がいろいろ入ってきて、少なくとも体面や食べるに困ることはないぶっちぎり勝ち組コースです。
……しかし、貴闘力って、もともとすごい賭博好きだったんですね。
お父さんがギャンブル狂いで、小さい頃からその影響を受けてしまったのでしょう、貴闘力は力士になってからも、年収の9割を賭博につぎ込んでいたのですから親の影響おそるべしです。
ギャンブルを始めたきっかけは?
家庭環境が嫌で相撲部屋に入門した貴闘力でしたが、いざ相撲の世界に入ってみると、周囲の先輩たちは競馬や競輪、麻雀など、賭け事だらけ(笑)。
「ギャンブルは絶対に嫌だ!」と思いつつも、先輩たちからお小遣いをもらうこともあり、ちょこちょこと小さく賭けていたようです。
貴闘力が本格的にギャンブルにはまったきっかけは、十両昇進。
お相撲さんは、十両昇進が決まると、着物や化粧まわしなどを整えます。
だいたいの人は故郷の人や親戚に頼んでお金を集められるのですが、父親の都合で小学校を転々としていた貴闘力には、頼れる人がいませんでした。
周囲の人にお願いして数百万円を集めたけれど、お金を預けた知人がそのまま逃げてしまったのです。
お財布に残ったお金で競馬場に行き、適当に全額を賭けたら大当たり。
そのお金で十両の装備を整えたとのことです。
これが、慣れてしまったんですね……。
ギャンブル依存で5億円負ける
いちばんすごいのは、オーストラリア巡業の時カジノに遊びに行った時のこと。
なんとその場で5500万円勝ってしまい、その後調子に乗って総額で5億円負けたというのですから、実は現役時代はずっと借金漬けだったのです。
8ケタ勝って、9ケタ負けたのです。
ここから貴闘力のギャンブル狂いが始まります。
負けが続けばお金に困ることも多くなります。
現在、後輩に対する角界の暴力事件が取り沙汰されていますが、暴力についてだけは貴闘力はほぼ完全にシロでした、なぜなら後輩などスルーしてギャンブルに繰り出していたから。「後輩は眼中になかった」とまでコメントしています。あ、あのう……。
「賭博をやっていなければ横綱になれた」とうそぶいていましたが、これは相撲の勝ち星をお金で融通し合っていたという意味です。
引退から8年後の2010年に、大相撲野球賭博問題が週刊誌にスクープされ、貴闘力はこれにも深く関与していたことが明らかにされました。
これは別に貴闘力だけの問題ではなく、相撲業界全体、親方から現役力士、床山に至るまで、実に多くの相撲関係者が違法ギャンブルに手を突っ込んでいたことが発覚しました。
貴闘力は、当時の大関・琴光喜(←貴闘力の負け分を肩代わりしていた)といっしょに相撲協会を解雇されてしまったのです。
なお、賭博の借金は、部屋を譲ってもらった義理の父でもある大恩人の大鵬親方に何度も肩代わりしてもらっていたというのですから、もう重症です。
野球賭博問題で離婚
貴闘力は、大鵬部屋を譲ってもらった大鵬親方の娘(3女)と結婚しています。
名前は納屋美絵子さん。
結婚する時、大体のことは察していた義父となる大鵬親方が「お前、借金いくらあるんだ?」と聞いてきました。
「親の借金も含めて、1億円くらいある」と答えたら、大鵬親方が保証人になって銀行からお金を貸してくれたため、それで数年かけて借金を返済しました。
ここでやめておけばいいのですが、やはり貴闘力はギャンブルから手を切れなかったのです。
そんなこんながずるずるずるずる続き、とうとう野球賭博問題で相撲協会を解雇されてしまいます。
「大鵬親方の義理の息子ではもういられない」として、夫婦2人で相談の上、離婚してしまいます。
こういうの、やはり古き良き伝統と義理の世界なのですね……。
往年の大横綱・大鵬の名を汚さないよう配慮しての離婚だったので、元夫婦になってしまいましたが、そんなに仲は悪くないようです。
貴闘力が婿入りの形で結婚し、4人の子供に恵まれました。
4人とも男の子です。
お子さんとその現在について簡単に近況を記しておきます。
長男:納屋幸男(2018年で24歳)おっとりタイプ。
⇒初代タイガーマスクの佐山サトルが主宰するリアルジャパンプロレスで2017年9月にデビュー
次男:納屋幸林(同20歳)気が優しい
⇒相撲の強豪校・埼玉栄高に入学後、中央大学法学部のへ。
相撲部に所属し、指導者的才能があると言われる。
三男:納屋幸之助(同18歳)シャイでおとなしいけど頑固
⇒角界デビュー!もちろん大嶽部屋で、現在三段目。
末っ子:納屋幸成(同16歳)一番やんちゃで勝ち気
⇒相撲の強豪校・埼玉栄高に入学
もともと「4人とも力士にする!」という貴闘力の方針のもと、元気いっぱい育てられた4人息子ですが、そのとおりすくすくと育ってますね(笑)。
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焼肉店を開くが税金を払えず
相撲協会を解雇された貴闘力は、江東区扇橋2丁目に、焼肉店「焼肉本店ドラゴ(現在は改名して『焼肉 貴闘力』)」を開店しました。
店の命名者は弟弟子だった貴乃花で、看板を揮毫し、開店日にも弟子を引き連れて店を訪れています。
貴闘力は開店時に元力士を雇用するなど、引退した同業者の再就職支援も行っているのです。
こういう取り組み、いいですよね。
貴闘力は現役時代から神戸牛を扱う地元兵庫県の企業と懇意で、牛肉の特別な仕入れルートを確保できたことが、焼肉店経営者として成功できた勝因です。
肉ブーム、特に牛肉(ビーフ)の注目度が高くなっていることにも助けられました。
しかし賭博依存症はここでも治らず、お店の売上をギャンブルにつぎ込み、2013年に焼肉店の税金支払いを滞納。
一時は社員の給料を払えなくなったことさえあり、医療機関で受診するとチェック項目20問中で全問正解して完全な依存症と診断されてしまいました。
以降、通院して治療を継続していますが、つい最近の2017年にも悪友の誘いで韓国へ行き、100万円を手渡されてやったら1000万円に増やし、すぐに1000万円はゼロに溶かしてしまい、漢江に飛び込もうかとも思ったなどととコメントしています。
焼肉店の方は店舗を複数に広げ、海外にも出店する勢いがあることから、商売の方はうまくいっているようでよかったです。
しかし、ギャンブル依存症はやはり完治はしていないのですね。
まとめ:夏でいいから一回漢江に飛び込んで頭を冷やしたほうがいいのでは(怒)
相撲界の野球賭博問題は、一大事件でした。
貴闘力(当時は大嶽親方)と当時の現役大関・琴光喜が罪をかぶる形で相撲協会を解雇されました。
相撲協会の中にはもっと根深い黒幕がいたはずなのですが、2人がスケープゴートにされたのは、テレビ報道を見ているだけでもなんとなくわかるものです。
貴乃花親方は、こういう部分も含め、相撲協会の腐敗を正したかったのでしょうが、りやり方が性急すぎたように思えます。
(自分の人気とネームバリューにかけていたのでしょうが、やはり組織人としては失格です。)
これから貴乃花親方がどう出るのかはわかりませんが、友人の貴闘力も、これに連動して動きが出てくるのかもしれません。
最近、テレビの露出が多くなりましたしね。
元気そうな顔が見れて、私はそれだけで満足です。
いろいろあったとはいえ、私はやはり、あの若貴ブーム全盛期に現役だった貴闘力を応援したい気持ちが強いです。
あんまりスポーツに興味がなかった人たちを魅了し続けた若貴フィーバー。
心が揺さぶられた感動を、当時の人たちはなかなか忘れることはできないのです。
当ブログは、やっぱり貴闘力を応援しています。
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