稲垣吾郎の舞台ベートーベン!今の剛力の状態で地上波復帰できるのか?

元SMAPの稲垣吾郎さんが、天才ベートーヴェンを演じる舞台『No.9-不滅の旋律-』が、2018年11月11日(日)~12月2日(日)TBS赤坂ACTシアターで上演されます。

その後、大阪、横浜、久留米を巡演する予定です。

この舞台は、3年前の2015年、元SMAPの稲垣吾郎と元AKB48の大島優子のペアの舞台で上演されており、これがものすごい大反響だったため、今回再演が決まりました。

3年前の舞台では、脚本、音楽、コーラス、演技すべて素晴らしく、大島さんは強くてキュートな素晴らしい初舞台、もちろん稲垣さんもとにかく圧巻!

休憩時間は、口々に「すごい…」「すごいね…」とささやきが聞こえ、大きな声を出せないくらい圧倒されていました。

終了後も拍手が鳴りやまず、3回もカーテンコールがあり、稲垣さんと大島さんが舞台袖から出てくるのですが、左右に退場かと思ったら稲垣さんが大島さんを呼び止めて手つないで一緒退場したり、お互い反対行って違うわってなってセンター戻って体当たりみたいになったりと、ずーっとわちゃわちゃしてたコントっぽいところがさらにファンを楽しませてくれました。

アイドル嫌い、AKB嫌いの観客も、それが転換してしまう出来ばえで大評判の舞台で、2018年公演のチケットも、発売即完売という人気っぷり。現在は追加公演分のわずかなチケットが残っているのみです。

せっかく再演が決まった大舞台、今回も成功するでしょうか。

しかしよく見るとけっこう複雑な事情があるので、素直に楽しめないかもしれません……。

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稲垣吾郎主演の「ベートーベン」とは

私たち日本人にもなじみの深い「第九・歓喜の歌」は、人生の喜びにあふれた自由への賛歌としてスタンダードとなっています。

舞台背景は世相乱れる混沌としたヨーロッパ。ベートーベンは後世の人々の心に刻まれる名曲を生み、屈服させようとしました。

ベートーベン(稲垣吾郎)は難聴に冒され、身分違いの恋人・ヨゼフィーネ(奥貫薫)との関係にも悩んでいました。その中で出会ったピアノ工房のマリア(剛力彩芽)、その姉のピアノ製造者、ナネッテ(村川絵梨)や弟のニコラウス(鈴木拡樹)らを支えに真の芸術を追い求め、「歓喜の歌」を書こうとします。

【脚本:中島かずき】

劇団✩新感線の座付き作家であり、アニメ・特撮の脚本・漫画の原作などでも活躍しています。実際にウィーンにまで赴き、史実をもとに一部フィクションを交えた書き下ろしの脚本です。

当時のヨーロッパの新しい時代の到来はナポレオンに期待されていましたが、失脚後のウィーン会議で欧州は旧体制に揺り戻されます。この点を、中島さんは「2000年以降の日本や世界と状況はクロスする」と分析します。

「国民がNOを突きつけた結果がぐずぐずになっていく日本。その中で個人や芸術家はどう生きるべきか。ベートーベンは『歓喜の歌』を書くに至る答えを見出す。その結論はわれわれにも響く」という解釈を、舞台に盛り込んでいます。

【演出:白井晃】

この舞台の演出は、俳優でもある白井晃さんがつとめています。ストレートプレイからオペラ、ミュージカルまで幅広く手がけ、さまざまな賞を受賞しています。

『古畑任三郎』シリーズにも犯人役として出場していました。顔を見ればああ、あの人か、と多くの人が思うはず。演出家やってたんですねえ。

音楽表現も見どころのひとつとなっており、ベートーヴェンの楽曲を3人のピアニストが3台のピアノを使って、舞台以上で演奏するという珍しい演出のほか、合唱も披露されます。

2018年の上演スケジュール一覧

チケットは、全日程すべて完売しています。

【東京公演】

日程:2018年11月11日(日)~12月2日(日)

場所:TBS赤坂ACTシアター

完売

【大阪公演】

日程:2018年12月7日(金)~12月10日(月)

場所:オリックス劇場

完売

【横浜公演】

日程:2018年12月22日(土)~12月25日(火)

場所:KAAT神奈川芸術劇場

完売

【久留米公演】

日程:2019年1月11日(金)~1月14日(月・祝)

場所:久留米シティプラザ

※1月12日追加公演分

完売

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稲垣吾郎の地上波復帰なるか

この舞台、チケットはほぼ完売していますので、興業的にはすでに成功しています。

ふつうであれば、演技には定評のある稲垣さんですし、スッタフをはじめ役者さんも手堅く固めていますので、大きくコケることは考えられないでしょう。

しかし今回の主役には、3年前にはない少々「ワケアリ」な本音があります。

公式HPの吾郎さんのベートーヴェン姿の壮絶な美しさに、否応なしに期待感は高まりますが、彼の本音は「地上波復帰」。

話は2016年末の「SMAP解散騒動」にさかのぼります。

今でも真相ははっきりしておりません。

いちおう、ジャニーズ事務所の派閥争いに端を発したメンバー間の対立ではないかといわれており、稲垣さんは芸能界最大手のジャニーズ事務所を脱退してしまいました。

芸能事務所を脱退するくらい何なのさ、ゴローちゃんなら人気があるしファンも多いし大丈夫でしょと言いたいところですが、ここに所属するのとしないのでは、メディアに露出する機会の回数と質に雲泥の差が出てくるのです。

タレントが芸能事務所に所属すると、所属事務所から仕事を手配してもらえます。

多くの芸能事務所はテレビ局やラジオ局、イベント会社や広告会社などと深い付き合いがあり、独自の宣伝・営業ルートを持っているのです。

他にもスケジュール管理や演技・ファッション・メイク指導、トラブル防止やメンタルケアに至るまで、さまざまなサポートを所属タレントは受けることができます。

「テレビに出演する機会」は、限られた数のパイしかありません。

そこに食い込んでいき、かつ質のいい仕事をとってくるためには、文字通り芸能事務所の力・パワー・影響力にかかってくるのです。

芸能界ですからいろいろあったと思うのですが、ジャニーズ事務所を袖にした稲垣さんは、2017年以降、テレビ出演の機会は激減しています。

テレビ局も、ジャニーズ事務所を脱退した稲垣さん達を使ったら、別の番組でジャニーズ事務所からいい俳優を回してくれなくなるかもしれない、圧力をかけられるかもしれない……そんな恐れから、ジャニーズ事務所に遠慮をし、稲垣さん達を使おうにも使えない事情があるのです。

今までの実績と認知度から根強いファンは数十万人いるものの、活躍の場はウェブテレビ、映画、ラジオ……と、少々寂しい様子です。

「テレビのレギュラー番組でゴローちゃんを見たい」というファンの声は根強いものの、新規で、しかもネームバリューに見合うだけの仕事をとってくるだけの影響力はさすがに彼ら自身にはなく、脱退した4人は、けっこう世の中の厳しさを知ったのではないでしょうか。

しかし稲垣さんは2018年7月、フジテレビ系夏恒例のドラマ「ほんとにあった怖い話 -夏の特別編2018-」(通称:ほん怖)に出演しており、地上波復帰への「足がかり」をひとつつくることに成功しました。

業界の仁義などいろいろあるようですが、スポンサー企業が「稲垣を使いたい。稲垣をテレビに出せ」と言えば、さすがにテレビ局もジャニーズ事務所にいつまでも気を使っているわけにはいかないようです。

ゆえに、稲垣さんは、必ず今回の舞台「№9-不滅の旋律-」を成功させ、自分の実力を世間に証明し、その話題性をもって地上波に復帰したい、どこかの番組やスポンサーから声をかけてもらいたいと願っているのです。

この舞台の特別協賛グループは「木下グループ」という、大手のハウスメーカーで、他にも介護事業や病院も持つ大企業で、文化支援事業にも力を入れています。この企業がバックについてくれれば頼もしいことこの上ありません。

そしてこの舞台の制作・企画はTBSですから、復帰の目はあります。

成功すれば、木下グループをスポンサーとしたTBS制作のどこかの番組に出演枠を作ってくれるかもしれません。

3年前と違ってこの舞台は、稲垣さんにとって俳優生命をかけた一大勝負、「アイドル」を卒業し、「実力派舞台俳優」としての再スタートを切るタイミングなのです。

稲垣さんがほしいのは単なる「成功」ではなく、「舞台俳優としての圧倒的な大成功」なのです。

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剛力彩芽は稽古に身が入るのか

しかし、そんな稲垣さんの執念に水をさす存在が、ヒロイン役の剛力彩芽さん。

「ベートーベン」のキャストが決まったのは今年の6月で、水面下では4月頃から調整は進んでいたでしょう。

キャストが決定した時、稲垣五郎さんは愕然としたでしょう。

実力不足と名高い剛力さんがヒロイン役で大丈夫なのか、果たしてこの舞台へ成功するのか……?

いつものオスカープロモーションのゴリ押しか、大手ジャニーズ事務所のいやがらせでもあったのか、その両方なのか……芸能事務所の「力」というものを、ここでも嫌というほど味わわされているわけです。

しかも現在の剛力さん、非常にコンディションが悪いです。

前澤社長の交際が報道されたのが2018年4月、それ以降の剛力さんの恋愛にうつつをぬかした体たらくといえば、改めて文字にするまでもないでしょう。

さらに最近、前澤社長が「剛力さんと結婚するなんてないない」と週刊誌のインタビューに答えており、その記事を読んだ剛力さんがショックを受けているようなのです。

11月上旬が初演だとすれば、1ヶ月前の10月に入る頃には、もう立ち稽古に入る頃。

もともと実力に疑問符が付く女優さんである上に、こんなぐだぐだの状態で、稽古に身が入るのでしょうか。

前澤社長との間に何があろうと、女優としてやっていくならばすべての経験を肥やしにできるはず。

まして、なんとか地上波復帰を果たしたい、そのきっかけを掴みたい稲垣さんと対照的に、剛力さんはその実力に見合わないチャンスを次々と与えられているのです、オスカープロモーションという大手芸能事務所の力で。

チャンスは与えられているのですから、あとは稽古にしっかり打ち込んで、実力を世間に示せば、恋愛スキャンダルなど忘れ去られるものです。

まとめ

元トップアイドルでありながら芸能事務所トラブルで露出の機会が減ってしまい、舞台俳優という属性付けをして再起を狙う稲垣さんと、実力はないけれどなぜかチャンスだけは与えられている剛力さん。

これも対比と考えて流れを見るのもひとつのポイントかもしれません。

3年前の東京公演の千秋楽には、元SMAPの方も観劇に来ていたそうです。

もちろん純粋に応援しているのですが、脱退組の誰かが先に成功して、引き上げて欲しいというひそかな願いもちょっとはあるのでしょう。

私もSMAPの中では稲垣さんが一番好きなので、なんとかこの舞台、成功して欲しいものです。
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