2018年の猛暑は世界的な異常気象 地球を襲う殺人的熱波まとめ

2018年の日本では、例年以上に猛暑が続く中、熱中症による死者が相次いでいます。

総務省消防庁のまとめでは、7月16~22日の1週間に熱中症で病院に搬送されたのは、47都道府県で少なくとも2万1千人に上り、うち65人が死亡したと発表しました。

死者の統計は、搬送直後に死亡と診断された場合のみ計上されます。

治療後の死亡や、救急隊が出動した現場で死亡確認された人は含まれないため、実際はさらに多いとみられます。

今年の夏はとかく桁外れ。日本の亜熱帯化が進んでいます。

ただ、これは日本だけのことなのか??と少々疑問に思ったので調べてみました。




オーストラリアの熱波でコウモリが生き茹で

2018年の異常気象の始まりはオーストラリアからでした。

オーストラリアは南半球にあるため、日本をはじめとした北半球の国々とは季節が逆で、12月~翌年3月ころまでが夏になりますが、2018年の年明けから、オーストラリア中東部を46℃の記録的熱波が襲います。

オーストラリアの大部分を襲った44度の熱波のもとで、コウモリの脳は文字どおり沸騰し、まともに空間把握ができなくなってしまい、大量死してしまったのです。


洞窟の天井で逆さにぶら下がったまま干からびてしまったのです。いくらなんでもかわいそう。

このコウモリ大量死が報じられた数日後の2018年1月7日、オーストラリア最大都市シドニーの西郊ペンリスでは、1939年以降で最も高い気温47.3度を記録しました。

政府は、森林火災の危険性を軽減するために屋外での火気使用禁止令を出したほど。

一方、クイーンズランド州沿岸部一帯ではアオミノウミウシが大量発生してサーファーや海水浴客を毒針で襲い、63人がレスキューされました。こんなに緊急出動が集中したのは今回が初めてとのことです。

メキシコでは6月に50度を越える地域が出た

北半球の異常気象のはじまりはまずメキシコから。

5月下旬からすでにメキシコ北部を中心に広い範囲で45℃以上の高温を観測し、桁がはずれたというかタガがはずれたというか、5月の気温としては過去50年間で最高記録を更新しています。

これが6月に入ると、50度を越える地域も出てきました。

↓↓↓高温で標識や信号機が溶けたメキシコ北部のレオン市の信号機。


6月の時点で、メキシコでは熱中症によりすでに50人以上が死亡しています。

北アフリカで51度!アフリカといえど異常な高温

7月に入るとヨーロッパからアフリカが、非常に強い熱波に見舞われています。

その中でも特に、北アフリカの一部では「これまで1度も経験したことのない気温」となっている場所が出てきています。

アルジェリアのワルグラという都市は7月5日は51.3度にまで上昇し、極端な暑さの記録の猛攻撃を受けました。


※出典:ワシントン・ポストより

↑↑↑水色のマルで囲った部分です。右側の温度は華氏で表されており、華氏123度(気温で言うと51度くらい)の色地帯を指しています。

アフリカにおいて測定された最も高い温度は、リビアのエル・アジジアやチュニジアの136.4度(58℃)やKebiliで観測された131度(55度)と考えられていましが、どうも記録の正確性が疑わしいと判断され、取り消されています。

アルジェリアのワルグワという都市は、暑い季節は6月初頭から 9月半ばまで 約3ヶ月ちょっと続き、1 日平均の最高気温は 38°C を超えます。 1 年の最も暑い時期は 7月下旬日で、平均最高気温は 42°C、最低気温は 28°C です。(参考:ワルグラにおける平均的な気候

ですので、北アフリカといえど、通常はそれほど暑い地域ではないのです。40度を超えるくらいが普通で、50度超えというのは異常なのです。

今回のこのワルグラの気温が、アフリカの最高気温として記録・レコードセットされるかもしれません。




スウェーデンで歴史的な猛暑と感想のために「建国史上最悪の山火事」が発生

全土50カ所以上で火の手が上がっており、鎮火の目処は立っておりません。

スウェーデンでは長期間にわたって気温が平年を上回っているほか、降水が少ないせいで、厳しい状況に陥っている。秋や冬は湿気も多かったが今年5月に入って大きく状況が変化したという。

スウェーデンは5月から7月上旬にかけて非常に乾燥し気温が高くなり、スウェーデンの中部から南部にかけて水不足に陥る危険性があると警告しています。

5月の気温は特に平均16.1度と平年を約6度上回った。

16度って日本人の感覚でしたら非常に涼しい方ですが、それでも平年より6度も上回ったのですね…。

↓↓↓これは、欧州モデルでシミュレートされた火曜日のスカンジナビアの正常時との温度差です。

少ない降水量と高い平均気温により蒸発率が高まり、植物が乾燥して火事が起こりやすくなったともこと。

7月18日時点のデータなので、山火事直前のスカンジナビア半島の状態、ということですね。

激しいヒートドームが浮上し、温度が通常よりも20度以上高くなり、今まで記録された地域で最も暑い天気の一部に拍車をかけました。

北極圏のように北方であっても気温は32度に近づいていたのです((((;゚Д゚))))。

通常は20度をちょっと切るくらいだったんです、異常です。

↓↓↓今現在まだ鎮火の目処は立たず、2万ヘクタールが燃えている状況。


この影響は農業にも飛び火し、国土の広い範囲で牧草が育たず、一部の農家は家畜を処分する事態に追い込まれています。

農業関係者らは作物の収穫量の減少や、牧草の生育不良による牛乳の品質低下、家畜用飼料の不足などが生じる恐れがあると警告しています。

観測史上初の40度をこえた日本「災害レベルの暑さ」気象庁が認定


日本でも各地で記録的な猛暑が続いています。

日本列島の広い範囲で高気圧に覆われた7月23日、東京都青梅市や埼玉県熊谷市など各地では、40度超を観測。観測史上初めて40度超えたのです。日本歴代最高気温を更新しました。

気象庁によると、関東甲信や東海、近畿などで7月中旬の平均気温は統計開始の1961年以来、最も暑くなったとのことです。

各地で熱中症により病院に運び込まれる人が続出、京都の祇園祭では、花笠巡行のスケジュールを一部中止するという事態にまで発展しました。

気象庁は同日の23日に異例の会見を開き、8月上旬までは広い範囲で同じような暑さが続くと予想。「命に危険を及ぼすレベルで、災害と認識している」としました。

アメリカのカリフォルニア州デスバレーで52度

もともとデスバレーという場所は夏は40度を超えるのが普通らしく、草木一本生えない平野が淡々と続く場所です。

統計では8月の最高気温は45~46度ほどなので、実際には50度を越えることもあるでしょう。

暑さでタイヤがパンクすることもしばしばらしく、岩砂漠のような場所で車が動かなくなると、冗談抜きで命に関わります。

元々死の谷と言われるような世界で最も暑い場所だから納得なのですが、問題は、そんな場所と日本が10℃しか変わらないことです。

まとめ:本当に夏にオリンピックやるの?

もう人類の領域がひとつ変わる転換点に来ているのではないかと思います。

こんなんで東京オリンピック大丈夫でしょうか……。

ちなみに、1964年の東京オリンピックは「夏にオリンピックなんていくらなんでも暑いでしょ」と、10月に開催されているんですよ。

台風の問題もありますが、台風が来る前の、せめて9月ごろにずらせなかったのでしょうか。

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