麻原彰晃の死刑執行日の時間や場所は 平成のうちは国家のケガレ祓い

麻原彰晃(本名・松本智津夫)をはじめとするオウム事件の死刑囚の死刑が、2018年7月6日に執行されました。

一連のオウム事件では13人の死刑が確定していましたが、執行されたのは初めてです。

今回は、以下の7人の刑が執行されました。

麻原彰晃…旧オウム真理教教祖。

中川智正…サリン製造役、坂本弁護士殺害に関与

土屋正実…教団の「化学班キャップ」。化学兵器や薬物を生成

井上嘉浩…諜報担当。地下鉄サリン事件の総合調整・統括役

新見智光…すべてに関与。麻原の側近中の側近

早川紀代秀…不動産担当。ロシアと繋がりが深い。坂本弁護士殺害に関連

遠藤誠一…生物兵器の培養など幅広く関わる。

翌日、7月7日は、次の6人の死刑が執行。

林泰男…教団の「殺人マシン」として武装化路線に深く関わる

豊田享…地下鉄サリン事件の実行犯として猛毒のサリンを散布

広瀬健一…武器製造担当。地下鉄サリン事件の散布役

横山真人…地下鉄サリン事件の散布役

端本悟…麻原の護衛役。猛毒のサリンを散布する車を運転

岡崎一明…坂本弁護士一家殺害などへの関与

合計、13人でした。

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麻原彰晃の死刑執行時の様子、日時

執行命令書に法務大臣が署名・押印して正式に作成されると、施設長に届けられて、5日以内に死刑が執行されます。

ですので、遅くとも7月2日には命令書は東京拘置所に届いていました。

死刑執行の2、3週間前からすでに東京拘置所内の刑場の清掃がはじまったらしいので、命令書が届く前でも、なんとなく雰囲気は伝わっていたのでしょう。

死刑前には、必ず念入りに数回、清掃や装置の作動テストがあります。

今回の準備は、オウム真理教の死刑囚であることは、拘置所内の職員は容易に想定できたといいます。

2018年7月6日午前8時頃・東京拘置所

麻原の死刑執行は、東京拘置所で行われました。

死刑執行場は、地下にあると言われており、上の平面図のどの部分にあるかまではわかっておりません。

麻原元死刑囚は、この日もいつもどおり7時に起床し、朝食をすべて食べて食器を戻しています。

7時40分頃、刑務官から「出房」という声がかかります。

日頃から運動も拒否し、独居房から出ずに一人でぼーっと過ごしていた麻原は、この時の刑務官の声にも、ほとんど反応しませんでした。

しかし、この日は複数の刑務官が麻原元死刑囚の独居房に入り、「連行」と声をかけ、連れ出します。

そして通常は使用しない通路を通って、刑場へ向かうエレベーターに乗り、麻原は刑場へ向かいました。

このあたりの通達を受けた死刑囚の反応は様々で、素直に覚悟を決める者もいれば腰を抜かして立てなくなる者、物を投げたり暴れたりして抵抗する者などがいますが、麻原は大人しく従いました。

そこには念のため合計6人もの刑務官が立ち会い、警戒していましたが、それでも麻原は別に何も反応しません。

刑場の前にある「教誨室」で椅子に座るように促された麻原元死刑囚に刑務官が「今日、お別れの日がきました。教誨、どうしますか」と尋ねると、本当か?という感じで、キョトンとして信じられないという表情をしたそうです。

そこでも麻原は無言で、刑務官は続けて遺体や遺品の引き取りについては誰を希望するかを、妻や長女ら、家族の名前を具体的にあげて聞くと、「四女」と麻原は回答しました。

ハッキリ聞こえなかったので、再度、刑務官が「四女でいいのか?」「四女なんだな?」と何度か確認すると、うなずいたといいます。

そして、刑務官が両脇を抱えるようにして、麻原元死刑囚を刑場の前にある「前室」に連れて行き、線香のにおいが充満した「前室」で、拘置所の所長が麻原元死刑囚に指揮書を読み上げ、死刑執行を告げました。

麻原は、暴れたり、声を発することはなかったけれども、前室で白い布で目隠しをされ、両足を固定されたときには死刑が現実のものとわかったのか、顔がやや紅潮してみえたそうです。

そして、カーテンで仕切られた部屋へ移動、1m四方の踏み板に乗せられ、誰が実行したのかわからなくするため刑務官5人が5つのボタンを同時に押し、死刑は執行されました。

実際の死刑執行時間は、およそ午前8時頃だったと考えら得ます。

通常の死刑執行時間は午前10時が通例ですので、それより2時間ほど早かったことになります。

これも、やはり麻原という「特別な」人物だったためで、全てを秘密裏に済ませてしまいたかったからでしょう。

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麻原の遺骨はどうなったのか

通常、相続手続きが終われば、遺骨の取り扱いについては民法が適用されます。

民法897条「系譜、祭具及び墳墓の所有権」は「祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」という規定がある。

麻原は死刑執行前、遺体引き取り先として四女を指名しました。

四女はいちど引取りを拒否しており(後日引き取ってもいいと発言)、妻と三女らは遺体引き渡しを求め、法務大臣とと東京拘置所長に要求書を提出。

この遺骨の扱いをめぐる争いはまだ解決しておらず、東京拘置所内で永久に保管する案が浮上しています。

しかし、そうすると東京拘置所自体が元信者によって「聖地化」され、信仰の対象にさえなる恐れもあるので、法務当局は頭を抱えています。

遺骨は現在も東京拘置所内にあります。

この時期の死刑執行は国家による「ケガレ祓い」

今までは、裁判が行われている間は死刑を執行をしない運用でした。その死刑囚が、同じ事件の共犯者のほかの裁判で、証言を求められる場合があるためです。

しかし今年1月に元オウム信者関係の受刑者の判決が確定し、すべてのオウム事件の裁判が終結したため、オウム事件の関係者に対しては、いつ死刑を執行しても良い状態が整いました。

それにしても、執行が少々早かったように思いますが、このタイミングで死刑に踏み切った最大の理由は、やはり来年の新天皇即位の行事があったからなのでしょう。

天皇家にお祝いごと(今回のケースでは皇太子殿下が天皇に即位されるとき)がある年には、恩赦という制度が発布されます。

恩赦は憲法に規定がある制度で、簡単に言えば行政権(政治)の権限で、犯罪に対して化された罪を軽減・もしくはなくしてしまうことです。

今上天皇即位されたときも恩赦が行われましたので、来年5月1日に皇太子殿下の天皇即位時にも、恩赦が実行される可能性は高かったでしょう。

実際、法務省は恩赦を実施する方向で、検討に入っていました。

ただし、三権分立を原則としている現代においては、「司法の判断(裁判判決)を、政治(恩赦)によって軽減されるのはおかしい」とされ、恩赦はたいへん抑制的になってます。

特にオウム事件の実行犯に対する死刑のような国の重い判断に対し、恩赦が実施される可能性は、きわめて低かったと思います。

しかし、天皇の生前退位・代替わりという慶事に水を差さぬよう、平成を象徴する大事件は、平成のうちに終わらせてしまいたかったので、死刑を急いだのでしょう。

それに新天皇即位の「おめでたい年である2019年」に、死刑の死という「けがれ」を持ち込みたくなかった観念上の理由もあるのかもしれません。天皇家は特に、神道の宗主ですからね。

このあたりは日本独特の感覚があります。

2020年に東京オリンピックもありますし、平成のケガレは平成のうちにと、2018年のうちの執行が妥当だと判断されたのです。

2019年4月現在、麻原の遺骨は、いまだ東京拘置所内に保管されています。

もう、このまま永久的にここに安置されるのではないでしょうか。

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平成のうち?

でもちょっと疑問に思いませんか?

「平成に起きた事件は平成のうちに」という理屈は、恣意的なものです。

今回の天皇の代替わりは天皇の崩御ではなく生前退位によるものですから、恣意的に「平成」という期間の終わりを設定できます。

ゆえに、懸案事項を処理する時間を、国家が恣意的に決定できるという理屈になります。

この理屈で言ったら、平成が終わる3か月前に起きた事件は、平成のうちに解決しなければならない、と主張することも可能です。

今回の麻原の死刑は、平成の新しい御代へと代替わりする時に、平成に起きた事件をケガレとして祓う神道的なメンタリティに結びついた国家の都合によるものです。

古事記の中で、黄泉から生還したイザナギは、死のケガレを洗う禊によって、天照神、月読神、スサノオ神が生まれる有名な記述があります。

「ケガレを禊ぐ」「祓う」行為によって、天照神という新たな皇祖神が生まれたというこの神話は、「ケガレを祓って真っ白な形で再出発すること」をよしとすることでしょうか。

卑近な例で言えば、大晦日の紅白歌合戦で大騒ぎをしていたと思ったら、23時をまわると突然静謐な自社の映像に切り替わり、「行く年来る年」が始まります。

これは、人為的に混沌を作り出したあと、静かな秩序ある世界のもとで生まれ直すことで、年の変わり目でケガレを祓えば「なかったこと」にできるということです。

天皇が神性を帯びた存在である以上、天皇に過ちはケガレがあってはなりません。

国家、特に法務省は、新しい天皇の御代を迎えるにあたり、天皇にとって変わろうとした「ケガレ」である麻原彰晃を新しい時代に持ち越してはならないと無意識にも考え、このタイミングで「祓った」のです。

こうして、「無垢」な状態で、新しい時代を始めることができます。

まとめ:国家の都合による麻原祓い

死刑執行は法務大臣が許可を出さないと執行されません。

現在の法務大臣は上川陽子氏で、2018年7月3日付けで、麻原ほか6人の死刑執行命令書へ押印しました。

たとえ仕事といえど、自分の印ひとつで人が死ぬのは嫌なものなのでしょう、死刑が確定しても書類に押印しない法務大臣がほとんどで、何十年も監獄で生きている死刑囚は多いです。

上川陽子大臣も死刑執行を迫られると、体調を崩したそうです。

天皇家の事情に押された形となったのでしょうが、職務をまっとうした大臣の判断に敬意を表します。

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