貴乃花親方が退職し、貴ノ岩が元横綱日馬富士に約2500万円の慰謝料を要求していたことがわかりました。
貴乃花親方の退職を待っていたようなタイミングだったので、日馬富士側が「貴ノ岩の要求を取り下げないと、貴乃花部屋を相撲界から追い出しにかかるぞ」という「有形無形の圧力」があったんだなと推察されます。
示談にできればよかったのですが、双方譲りませんでした。
貴乃花親方がこの脅しに屈せず、譲れない一線は守って退職したことで、貴ノ岩側が全力で巻き返しに出た形でしょうか。
お互いに弁護士をたてていますので、どういう人たちの間で実際の問題が話し合われるのか?
気になったので調べてみました。
【参考】
貴乃花が政界進出?参議院議員になって相撲協会改革シナリオは?
花田景子さん離婚?!経済的に困窮する転落人生、お金のリアルに限界
貴乃花親方の退職・引退後は国会議員?2000万円稼げる仕事はあるの?
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貴乃花親方の顧問はTMI総合法律事務所所属の石原修弁護士
貴乃花親方の引退会見を行った弁護士さんの名前は「石原修」さん。
東京都港区に本社を置く「TMI総合法律事務所」に所属しています。
この弁護士事務所は企業法務・国際法務が専門で、個人を相手にした仕事は基本的に引き受けてません。
「弁護士ドットコム」にも登録していないです。
だから、弁護料の見当がつかないんです。
ふつうの弁護士事務所だったら、1案件ごとに着手金のほか、弁護士報酬として示談金や賠償金の10~20%、などという割合の相場があります。
企業を相手にする場合は、顧問契約を結ぶことが一般的です。
その相場は契約内容や、企業の規模にも大きく左右されますが、月額顧問料3万円~30万円の範囲が多いです。
毎月30万円の範囲でおさまるのでしょうか。
参考までに、メール相談料が「原則として1時間3万円」とのことです。きゃああ。
それでなくても貴乃花親方、若年寄にまで降格されて経済的には苦しいのが実情のはずです。
相撲協会を退職するときに退職金が1000万円出たので、それを弁護士費用に充てるかもしれませんね。
東京のほかに大阪・名古屋・神戸にも拠点があり、所属弁護士390人、弁理士80人という大所帯で、外国法事務弁護士や外国弁護士もいます。
海外においても上海・北京、ホーチミン・ハノイ、ヤンゴン及びシンガポールにオフィスを有し、また英国、米国、カナダ及びドイツの法律事務所と外国法共同事業を行うなど、グローバルに展開しています。
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非常に高度な専門家集団により構成されている事務所です。
就職する条件として外国語を何かひとつ習得していることが条件なのか、所属している弁護士ほぼ全員が、日本語の他に最低でも英語をマスターしています。
所属弁護士の経歴を見てみると、外国の大学の法学部を卒業していたり、外国のロースクールで研修していたり、外国の法律事務所に勤務しているなどの経歴をもつ人がほとんどです。
もう日本国内でふつーに法学部を卒業して日本のロースクールを卒業して日本人だけを相手にしている弁護士さんとは明確に一線を画しています。
貴乃花親方の顧問である石原修弁護士の経歴を見ても、
1960年 生 (2018年で58歳)
1978年 3月 早稲田大学高等学院卒業
1985年 3月 早稲田大学法学部卒業
1985年 4月 最高裁判所司法研修所入所
1987年 4月 東京弁護士会登録、西村眞田法律事務所勤務
1990年 10月 TMI総合法律事務所勤務
1997年 4月 パートナー就任
2004年 1月 最高裁判所司法研修所民事弁護教官就任
(~2007年1月)
2012年 4月 東京弁護士会副会長就任
日本弁護士連合会常務理事就任
(~2013年3月)
2015年 4月 関東弁護士会連合会副理事長就任
(~2016年3月)
↑↑↑この人が石原修弁護士。(TMI総合法律事務所HPより引用)
石原弁護士は海外勤務経験はないものの、TMI総合法律事務所が設立さらた時のメンバーで、最古参の方です。
「TMI」は、創立時のメンバーの頭文字を冠しているとのことなので、この『I』の部分が石原弁護士のことなのかもしれません。
石原弁護士の取扱分野は、
IT・通信 / メディア / エンタテインメント / スポーツ / 相続 / 医療 / ヘルスケア / バイオ / 知財訴訟・審判 / 不正調査 / 刑事訴訟 / リスクマネジメント / 広報法務 / 一般企業法務 / 遺産分割協議 / 遺言作成 / 著作権 / 商標 / 事業承継 / 景品表示法 / カルテル・談合 / 国際カルテル / 私的独占・不公正な取引方法 / 消費者対応 / 商事関連訴訟 / 消費者関連法 / コーポレートガバナンス / 銀行・証券・保険・信託
などと幅広く(なんかもうほとんど全部^^;)、
専門分野は
・薬事法
・食品衛生法
・ソフトウェアアセットマネジメント
・学校法人関連法
・宗教法人関連法
です。
たぶん最後の「宗教法人関連」の分野が相撲協会の組織のありかたに近かったため、石原弁護士が担当になったのではないでしょうか。
それに依頼者は平成の大横綱の貴乃花。
どういうつながりがあったのか、誰の紹介なのかまではわかりませんでしたが、こういう超一流どころを貴乃花親方に紹介してくれる人がいて良かったです。後援会関係かな。
石原弁護士のみいならず、TMI法律弁護士事務所が総力を挙げて貴乃花親方をバックアップしてくれているのでしょう。
相撲協会が顧問弁護士を雇っているかどうかはわかりませんが、相撲協会が丸腰で相手してなんとかなる相手ではありません。
貴ノ岩の代理人は?
なお、貴ノ岩の代理人は、同じTMI総合法律事務所の佐藤歳二弁護士(79)です。
2015年にTMIに所属した、もと裁判官。
最高裁判所上席調査官をつとめ、新潟や横浜の地方裁判所の所長を歴任している方なので、さまざまな事例のさじ加減がわかっている方で、2017年末の富岡八幡宮の女性宮司殺害事件における、神社側の代理人も担当していました。
かなりの高齢ですが、TMIのような一流事務所に採用されたということは、相応の実績と能力があるということです。
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日馬富士の弁護士はのぞみ法律事務所
横綱・日馬富士の暴行事件時の弁護士事務所は、東京都千代田区に事務所を置く「のぞみ法律事務所」です。
一連の経緯を知っている弁護士ですので、よっぽど相性が悪くない限り、弁護士を変えるということはないはず。
なので、現在も同じ弁護士に対処を依頼していることでしょう。
この「のぞみ法律事務所」は、所属弁護士16人。
企業法務をはじめ、ビジネス紛争、M&A、コンプライアンス不祥事対応、労働法務、金融法務、知的財産、独占禁止法、消費者法、国際法務など、こちらも幅広い分野を手がけています。
規模こそTMI総合法律事務所に及ばないものの、こちらの弁護士さんも凄腕です。
【矢田 次男 弁護士】
主要取扱分野:
企業法務コンプライアンス、危機管理、企業防衛、法務デュー・ディリジェンス、 反社会的勢力対応等、刑事と交錯する民事事件、企業犯罪、脱税事件、政治資金関係事件
この矢田次男弁護士は、「のぞみ法律事務所」の所長さんで、東京都豊洲市場に関わる一連の問題で証人喚問として質疑を受けた石原慎太郎元都知事を補助していたという凄腕です。
特に芸能界、また政界など多々あるスキャンダル、またその名誉棄損問題を手がけ、芸能界の守護神とまで呼ばれています。
なんとジャニーズ事務所の顧問弁護士をしており、山口達也さんの不祥事に対する記者会見も担当しました。
ほかにも
・Xジャパンのボーカルtoshiさんの洗脳事件
・草なぎ剛さん
・山口達也さんの不祥事
を担当していました。テレビに映ってましたね。
そして、バーニング事務所や吉本興業の顧問弁護士でもあります。
伊勢ヶ濱部屋の東京後援会会長である外務省OBで元ベルギー大使をつとめた佐藤俊一という人が、矢田弁護士と日馬富士を繋いだらしいです。
……これは、貴乃花親方は、TMI総合法律事務所レベルの弁護士さんに依頼しないと確かに勝ち目はないかもです……。
まとめ
貴ノ岩は、暴行事件を起こした元横綱日馬富士に2500万円の慰謝料を要求していたことが報道されましたが、元日馬富士側は「法外な金額」として決裂。
貴ノ岩が民事訴訟を起こしました。
日馬富士を代弁する矢田弁護士は「相手が訴訟を起こすというなら受けて立つ」とまでコメントしています。
まあ、最初はふっかけるものですけどね。
……というか、あれだけのケガをさせて、まだ1円も払ってなかったですか横綱?!
日馬富士と貴の岩の民事訴訟事件に発展しそうですが、お互い落としどころを探るのも顧問弁護士の仕事です。
貴ノ岩側のTMIさんは「日本の古い組織体質」にどこまで切り込んでいけるでしょうか。
能力的には何も心配ありまませんが、「日本的体質」に慣れているのかが心配です、うまく絡め取られないよう対処して欲しいです。
相手がのぞみ法律事務所さんだとわかった他の法律事務所が貴ノ岩の弁護を全員引き受けてくれなくて、もうTMIさんしかいなかった……とかだったら嫌だなあ。
のぞみ法律事務所は、政財界芸能界のあちこちにパイプがありそうですし、日本的な交渉が上手そうですね。
双方、ものすごいレベルの弁護士を立ててきましたので、これからどうなるかが非常に注目されます。
【参考】
貴乃花が政界進出?参議院議員になって相撲協会改革シナリオは?
花田景子さん離婚?!経済的に困窮する転落人生、お金のリアルに限界
貴乃花親方の退職・引退後は国会議員?2000万円稼げる仕事はあるの?
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